運動指導者や医療従事者の中では常識でも
一般の方は意外と知らない人間の身体の仕組みについて
知っておくと「へぇ〜そうなんだ!」と筋肉の重要性と
それぞれの役割や機能について説明していきます!
第1回は「大腿四頭筋」について解説していきましょう。
太ももを支える強靭な筋肉「大腿四頭筋」の重要性
大腿四頭筋ってそもそも何で大腿四頭筋っていう名前か知ってますか?
画像を見てもらうと分かるように4つの筋肉で構成されています。
①大腿直筋 ②内側広筋 ③中間広筋 ④外側広筋
この4つで構成されているから大腿四頭筋という名前が付いています。
医療従事者や運動指導者なら誰しもが知っていることですが、僕は初めてこれを知った時に「へぇ〜!だから大腿四頭筋って言うんだ〜!」と納得したものです。
大腿四頭筋の大事な役割その1:体重・膝関節を支える
→膝の関節を支える役割を持つ大腿四頭筋が弱くなると「膝痛」の原因になります。特に「内側広筋」は膝の内側を支えているため、内側広筋が弱くなると膝の内側の半月板や側副靭帯にストレスがかかり、膝の内側を痛めやすくなります。
筋肉のバランス的には、内側広筋は弱くなりやすく、外側広筋の方が発達しやすい傾向にあります。なので外則広筋はストレッチで柔らかくし、内側広筋はトレーニングで鍛えると、内側と外側の筋バランスが整い「膝痛」の改善に非常に効果的です!
大腿四頭筋の大事な役割その2:基礎代謝を上げる筋肉
→大腿四頭筋は見た目からも分かるように、大きな筋肉です。前腕や下腿などの筋肉も大事ですが、大腿四頭筋に比べると筋肉の大きさは小さく面積が少ないため、基礎代謝にはあまり関わりません。
それに比べ大腿四頭筋は面積が広く大きいため、弱くなると基礎代謝が落ちてしまうため太りやすくなったり、基礎体温が下がり免疫力が落ちる原因にもなってしまいます。大腿四頭筋を鍛えることで、基礎代謝が上がり痩せやすくなり、基礎体温も上がるため冷え性改善などにも効果的です。
大腿四頭筋の大事な役割その3:骨盤前傾をキープするための筋肉
→大腿四頭筋の中の大腿直筋という筋肉は、骨盤の上前腸骨棘という場所についているため、骨盤を前傾させる作用があります。
骨盤は前傾・後傾のバランスがとても大切で前傾しすぎても・後傾しすぎても腰に負担がかかります。
前傾すると腰が反る為、脊柱管狭窄症・腰椎すべり症・分離症などの病気にかかりやすくなり、逆に後傾すると腰が丸くなって腰椎椎間板ヘルニアの原因になってしまいます。
まとめ:腰が丸くなりやすい方は大腿直筋を強化して、骨盤前傾でキープできるようにしましょう!
大腿四頭筋の効果的な鍛え方①スクワット
大腿四頭筋を鍛えることで、基礎代謝が上がり、体重や膝を支える事が出来るようになります。
効果的な鍛え方で代表的なのは皆さんもご存知の「スクワット」です。
スクワットはポイントさえしっかり押さえて行うと、膝が痛い人でも難なく行うことが出来ます。
ポイント1:膝とつま先の方向を揃える
→たぶんほとんどの方が聞いたことがあると思うのですが、実際にやってみるとできない人が半数以上!膝とつま先の方向を揃える為には、股関節・膝・足首のラインを一直線に保つ意識が大切です!
ポイント2:膝はつま先よりも前に出てもOK!
→これも勘違いしている人が多いのですが、スクワットは膝がつま先よりも自然と出ます。
特に太ももが床と並行になる位置まで降ろした時には、自然と出るのが普通です。膝がつま先よりも出ないようにというのは、膝だけ曲げるスクワットにならないようにするためのアドバイスの1つなんですね。
股関節と膝関節が同じくらい曲がるように意識しながら行ってみましょう。
大腿四頭筋の効果的な鍛え方②:ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは効果の高い反面、強度も高いためアスリートや運動経験者向けのトレーニングになります。
写真はペアで行っていますが、ベンチ台の上などに後ろの足を乗っけて行うトレーニングです。
このトレーニングの良い所は、大腿直筋をストレッチしながら鍛えれる所です!大腿直筋は拘縮しやすい筋肉で、ストレッチをしようとしても中々伸びづらくなっている人が多いです。
このブルガリアンスクワットを行うことで、筋力を強化しながらストレッチが行えます。実際にやってみると分かりますが、後ろ脚の付け根から、太ももの前側にかけてストレッチ感が強く出ます。
股関節の可動域を広げながら、筋肉もつけることが出来る優れたトレーニング方法になります。
大腿四頭筋のストレッチ方法について
通常の大腿四頭筋のストレッチ方法は知っている方が、多いと思うので今回はより大腿直筋にフォーカスしたストレッチをご紹介いたします。
大腿直筋までしっかり伸ばすためのポイントは、股関節を伸展させた状態で膝を屈曲させていくという事です。
ペアでやると更に効果的に伸ばすことが出来ます。
写真のように、骨盤を後方にサポートしながら膝を屈曲させていきます。そうすると太ももの前側がちぎれそうになるくらい伸びます(笑)
大腿直筋の拘縮は「膝痛」や「腰痛」の原因にもなることも多いので、しっかりと伸ばして柔軟性を出すこともお勧めします。
まとめ
今回は大腿四頭筋をご紹介させて頂きました。
どこの部位から鍛えたら悩んでる方は、大腿四頭筋から鍛えてみてはいかがでしょうか?
膝痛・腰痛に効果的ですし、基礎代謝もアップするのでダイエットしている方にもオススメですよ(^^)/