ソフトテニストレーニング高校3年間の過ごし方①の続きです。
今回は具体的なトレーニング方法をご紹介していきます。
トレーニングをする時に注意してほしい事は、そのトレーニングがどういう効果があって、どこの筋肉を鍛える事が出来て、どんな効果があるのか。ということを理解した上でトレーニングを進めてみて下さい。
全てのスポーツ共通の基本トレーニング:『BIG3』
何のスポーツをやるにしても、身体を動かす上で必要な筋肉や基本のトレーニングがあります。
トレーニング業界では『BIG3』と言われている、トレーニングがあります。その3つとは...
①スクワット
②ベンチプレス
③デッドリフト
この3つがBIG3と言われている、王道トレーニングです。なぜ王道なのかと言うと、この3つのトレーニングさえ取り敢えずやっておけば、全身の基礎基本の筋力が強くなるからなんです。
スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3つのトレーニングは、何の競技であってもやっておかなければいけないトレーニングでもあるのです。
ただし!本格的なウェイトを扱うトレーニングは、男子は高校生くらいから女子は中学2-3年生くらいからが良いです。
男女で違うのは、身体の成長に差があるからです。
詳しくは『成長期とからだの変化』をご覧下さい。
BIG3トレーニング①スクワット
スクワットは有名なので皆さん一度はやった事が、あるのではないでしょうか?
ただし正しいフォームで出来ていない選手が多いので、ここで詳しく解説していきます。
この写真のフォームは『ワイドスクワット』と言われるトレーニングで通常のスクワットより少し足幅を広げた形になります。
足幅を広げる事で、より股関節を使ったスクワットフォームになるため、膝関節の負担を軽減しながら、テニスに必要な中臀筋・内転筋を鍛える事が出来ます。
ワイドスクワットのフォームのポイントは
●股関節・膝・つま先の方向を揃える
●股関節・膝・足首が1:1:1で曲がる様に意識
●足の裏で床を押すことを強く意識
●腰が反らない様に体幹部に力を入れる
●回数は10-20回を3-5セットを目安に行います。
BIG3トレーニング② デッドリフト
デッドリフトは身体の使い方(股関節)を覚える上でも、非常に大切なトレーニングです。
また中々鍛えることが難しい、ハムストリングス(もも裏)や脊柱起立筋(腰背部)などを効率的に鍛えることが出来ます。
デッドリフトとスクワットの2つのトレーニングを適切な重さやフォームで行うことで、下半身や体幹部についている大きな筋肉はほぼ全て鍛える事が可能です。
デッドリフトのフォームのポイントは
●股関節から主体で曲げること
●背中を真っ直ぐにした状態を保つこと
●体幹に力を入れて、腰が反るのを防ぐ
●もも裏の伸び感を感じる
●おしりを引き上げるイメージ(坐骨を高く)
●10-15回 3-5セットを目安に
BIG3トレーニング③ ベンチプレス
ベンチプレスは上半身の全体の筋力アップに欠かせないトレーニングの1つです。
上半身のトレーニングが必要無いと思っている選手や指導者の方も多いと思いますが、そんなことはありません。
アスリートとして、1人のスポーツ選手として必要最低限の筋肉は鍛えておいて損はありません。
高校生にもなれば、部活動全体でウェイトトレーニングに取り組んでいくことで、1年生で入って来た時に細くて頼りなかった選手もアスリート体型に変わり、基礎筋力という土台の上に技術が上積みされて、3年生になった頃に素晴らしい選手へと進化していきます。
ベンチプレスのフォームのポイントは
●肘が90度になるポジションでバーを握る
●肩甲骨を寄せた状態を常にキープする
●大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部に効く
●腹圧を高め、足裏で床を押しながら行う
●10-15回 3-5セットを目安に
トレーニングは継続が命
なんでもそうかもしれませんが、トレーニングこそ継続が命です。
特に基礎筋力を高めるトレーニングは、一回や二回やったからと言って特に変化はしてくれません。
長いスパンでやらなければ、効果は出ないのです。
昔ながらの指導者や、現代の指導者でも勘違いしている事は『キツイことをやればメンタルが強くなる』と思っていることです。
キツイ練習やキツイトレーニングをこなせば、大事な場面で良いプレイが出来るのでしょうか?
そんな事はありません。
メンタルを鍛えるためには、基礎筋力と技術の強化があってメンタル(精神)が強くなります。
正に心技体ですね。メンタルだけ強くて技術と肉体が弱い選手はいませんからね。笑
是非、BIG3にチャレンジしてみて下さい。